機械設計便覧、はめあい公差の計算

機械設計便覧、はめあい公差の計算に求められるものは

JISにもとづく機械設計製図便覧に掲載されているものとは

機械設計便覧の数値データ資料の内容は、 単位の換算表、材料の性質、金属材料の寸法及重量、ねじ、軸、パッキン・シール、寸法公差、ステンレス鋼についてなどが掲載されています。 また、機械設計製図便覧の記載は、力のモーメント・力の合成と分解およびつり合い、 機械設計製作の工程などの機械設計製図者に必要な工作知識、リベット継手・溶接継手の設計、軸受の設計、3CAD製図などが掲載されています。

機械設計便覧には、各種の機械設計に必要な数値データが載っています。 JIS規格も参照されているため機械設計をする際に参考書として使用することで、 単位の換算表を使用して応用することもできます。 また、素材、重量、寸法、ネジ位置、軸、寸法公差などを確認することができ、 動力や摩擦力などの計算式も掲載されています。

JISにもとづく機械設計製図便覧には、次のようなものが掲載されています。単位系・国際単位系などの諸単位、代数・三角関数・平面曲線などの数学、力のモーメント・力の合成と分解およびつり合い、応力・はり・ねじり・薄肉円筒・球などの材料力学、金属材料・金属材料試験などの機械材料、機械設計製作の工程などの機械設計製図者に必要な工作知識、ねじ・ねじ部品・キー・ピンなどの締結用機械要素の設計、軸・軸継手・クラッチの設計、軸受の設計、歯車・スプライン・セレーションなどの伝動用機械要素の設計、ばね・ショックアブソーバ・ブレーキなどの緩衝および制動用機械要素の設計、リベット継手・溶接継手の設計、寸法公差とはめあい、機械製図、CAD製図などが掲載されています。

複雑な計算が多いはめあい公差の計算には専用のソフトは欠かせません

はめあいは、しめしろの有無により、しまりばめ、中間ばめ、すきまばめがあります。
軸受を固定するには、軌道輪と軸、またはハウジングとのはめあい面にしめしろを与えて、しまりばめとすることが有効な方法です。この方法は、薄肉の軌道輪を全周にわたり均等な荷重で支えているので、軸受の負荷能力を損なわないという利点もあります。
不適切なはめあいは、軸受の破損や短寿命になる場合があるため、選定には充分に検討してください。はめあいによる不具合には、軌道輪の割れ、早期はく離、軌道輪の移動があげられます。また、クリープ、フレッティングコロ-ジョンによる軌道輪・軸・ハウジングの摩耗など。内部すきま過小による焼付き、軌道溝変形による回転精度不良や音響不良も、はめあいによる不具合になります。
現在では、さまざまな分野において、専用ソフトが開発されています。材料強度、はめあい、板取りなどの分野についても、複雑な計算を行う場面が多いため、専用のソフトは欠かせません。